セミが鳴き出すと、もう夏だと感じますね。
暑い夏場にミーンミーンとうるさいほど鳴き出します。
でも、うるさいと思うのは大人の感覚です。
子供たち、特に元気な男の子はそんなセミの声を聞きつけて,
公園などに採りにいくのが夏休みの楽しみですね。
帽子を被って、長い竿を持って一日中セミを追いかけたり・・・。
どうして男の子は虫取りがあんなに好きなのかと呆れるほどです。
そんなにセミが好きなのに、そのセミの寿命が実は長いということは,
知らない人が多いようです。
ええっ?セミの寿命が長いって?何かの間違いではないの?
いいえ、本当はセミの寿命は長いのです。その訳を調べて見たいと思います。
セミの寿命は1週間・・・じゃなかった!実はもっと長く生きるセミ
セミの成虫の寿命は一般に1週間と言われています。
成虫になったらすぐに死んでしまう、そんな儚い命と思われているセミですが、
実はもっと長生きだったのです。
成虫のセミの寿命は約1ヶ月だということです。
しかも、幼虫の時代を含めるともっともっと長生きなのです。
なんと、幼虫時代は3年から13年もの間、土の中で暮らしているのです。
ご存知でしたか?
セミはとても長生きなのですね。
アメリカのセミの中では17年も生きるセミもいるのです。
ペットの犬でも15年ほどの寿命なのにすごいと思いませんか?
土の中でそんなに長く生きているのに、
どうして成虫になったら長いといっても1ヶ月ほどで死んでしまうのでしょう。
せっかく世の中に出てきたのに・・・。
それは、成虫のセミは繁殖のために生きているからなのです。
卵を産んで繁殖の役割を終えたセミは命絶えて死んでいきます。
昆虫の中では長寿命!セミの寿命はこのぐらい!
セミの命は儚いとばかり思っていたのに、
幼虫時代を入れると3年から13年も生きているなんて驚きですね。
儚い命どころか、昆虫の中では最高に長寿だったのです。
例えばトンボの寿命は孵化してから30日から50日ほどで死んでしまいます。
カブトムシも幼虫時代が長い虫です。
それでも幼虫時代は10ヶ月ほど、
成虫になってからは1から2ヶ月ほどで死んでしまいます。
こうして比べてみると、セミの寿命がいかに長いかがわかりますね。
儚い命のセミのイメージがもろくも崩れ去っていきます。
でも、なぜセミの命が1週間だと言われているのでしょう。
それは、羽化した成虫の飼育がとても難しいからなのです。
セミは根を張った木の樹液しか餌にしません。
セミの口は木の樹液を吸い出すのに適した口をしています。
昆虫用のゼリーは受け付けないのです。
人間に飼育されたセミはうまく餌を食べることができずに7日ほどで餓死してしまうのです。
それがセミが1週間で死んでしまうと言われた原因のようです。
セミは人につかまらなければ寿命は長い!
木の樹液しか食べないセミを飼育するのはとても大変なことです。
木の枝を持ってきてもダメなのです。
根を張った生きた木でなければ樹液は吸えません。
それにセミは夏の虫のはずなのに、直射日光にとても弱いということです。
セミを飼育するには虫かごで飼育することになるのでしょうが、
狭い場所に閉じ込められたセミに直射日光が当たると日射病になって死んでしまいます。
餌も難しいし、置く場所も難しいセミは、
人に捕まるとなかなか長くは生きられないようですね。
セミは自然の中でこそ長く生きられるのです。
野生の成虫は約1ヶ月は生き続け、卵を産み繁殖することができるのです。
捕まえても、すぐに自然に返してあげたほうが良いかもしれませんね。
まとめ
セミは1週間ぐらいですぐ死んでしまうと言われています。
儚い命のイメージですが、実はセミは昆虫の中で最も長生きの虫だったのです。
幼虫時代からみると、なんと3年から13年、中には17年も生きたセミがいるのです。
幼虫時代は土の中で暮らし、成虫になって出てきたあとでも、約1ヶ月は生き続けます。
セミはイメージほど短命ではなかったのですね。
人に捕まらなければセミは自然界の中で長い間生き続けることができるのです。
とはいっても、その一生のほとんどを土の中で過ごし、
やっと広い世界に出たと思ったら1ヶ月ほどで死んでしまうなんて、
やはりセミの一生は儚いような気がしますね。
成虫になった目的は子孫を残すためで、
目的を果たした後は命尽きて死んでいくなんてなんだか悲しい気持ちになりますね。
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