ケバブとは、実は料理名ではありません。
どちらかというとおおまかな調理方法のことなのです。
中東地域において、食材を炙り焼きしたものの総称のことを
「ケバブ」と呼ぶのです。
ですので極端なことを申し上げれば、何の食材を使おうと、
どんな盛り付け方をしようと、
ローストされていれば中東地域では「ケバブ」と呼ぶのですよ。
日本におけるケバブの印象とはかけ離れていて、ちょっと驚きですよね。
今回は、意外と知らなかったこのケバブの豆知識をご紹介。
ケバブを使ったおススメの食べ方も載せてみましたよ。
あなたのお料理のレパートリーを豊かにする情報満載です。
ケバブっていったい何なの?豆知識をご紹介!
冒頭でもお伝えしたとおり、ケバブとは料理名というわけではなく、
どちらかというと調理方法のことなのです。
厳密に言うと、トルコなどの中東地域において、
食材をローストしたものを総称してケバブと呼ぶのですよ。
ようするに、日本における焼肉やバーベキューみたいなものだということ。
日本でいうところのケバブとは、大きな牛肉の塊を回転させながら焼き、
それをピタにはさんだりして食べる料理という印象が強いですよね。
しかしケバブの正しい意味にのっとれば、
牛肉以外のお肉を使っていたってローストさせていればケバブと呼びますし、
なんならお肉でなくともかまわないわけです。
お魚や野菜であったって良いわけなのです。
食べ方においても、ピタにはさんでいる必要など全くないということ。
串刺しにしてもいいですし、そのまま食べてもかまわないといわけなのです。
ちなみに本場中東地域においてのケバブのもっともポピュラーな食べ方は、
四角く切ったお肉を串にさして焼くという食べ方です。
トルコではこれをシシュケバブと呼びますよ。
ちなみにシシュとは「串」という意味です。
日本ではトルコ風の訛りがそのまま伝わり「シシカバブ」と呼ばれることも多いです。
日本でよく目にする大きなお肉の塊を回転させながら焼き、
削ぎ切りにした食べ方はドネルケバブと呼びます。
ちなみにドネルは「回転」という意味ですよ。
また、ローストした食材にヨーグルトを添えて食べるものをイスケンデルケバブと言います。
このように、あらゆるロースト料理を総称して「ケバブ」と呼ぶわけですね。
何の肉を使用しているのか?
前の項でもお伝えしたとおり、ケバブに使用するお肉は決まっているわけではありません。
なんなら、べつにお肉でなくたってかまわないのです。
ただしケバブ食文化の本場中東地域では豚肉が使用されることはほぼありません。
なぜならイスラム教、ヒンドゥー教の信者が多いため。
イスラム教では豚肉を食すことは禁じられており、
そのため主に牛肉や羊肉、魚が使われることが多いのです。
ヒンドゥー教にいたっては牛肉を食すことも禁じられています。
使われるのはもっぱら羊肉や山羊肉で、
まれに魚や鶏肉を使用することもありますが、あまり一般的ではありません。
うってかわってわが国日本では、牛肉を使われることが圧倒的に多いです。
しかも牛肉のドネルケバブがもっともポピュラーなスタイルですね。
ちなみに日本でよく見られる牛肉のドネルケバブをピタにはさんで食べるスタイルは、
本場トルコの露店とか屋台のスタイルがルーツなのですよ。
美味しく食べる方法3選!
ケバブサンド
やはり一番のおススメは、ケバブのサンドイッチ。
本場中東ではピタの他に、スライスしたバゲットにはさんだり、
バンズにはさんだりして食べます。
お好みの新鮮な生野菜やピクルスとケバブを一緒にサンドして食べてくださいね。
ケバブ・オン・ライス
牛肉のケバブを使ったご飯もののメニューです。
沖縄のタコライスをトルコ風にしたもの、といえばイメージしやすいのではないでしょうか。
固めに炊いたご飯の上に、千切りにしたレタス、ざく切りのトマト、
シュレッドチーズ、スライスしたアボカド、
そして削ぎ切りにした牛肉のケバブをのせ、ヨーグルトソースをかけていただきます。
イスケンデルケバブ
こちらはとくにブルサでよく食べられるケバブ料理です。
バターで炒めた薄いピザ生地のような薄切りのパンの上にお肉のケバブ、
トルコ風トマトソース、ヨーグルトソースをかけていただきます。
クリスピーピザのような感覚でいただけるカジュアルな料理ですよ。
まとめ
近頃はトルコ料理の飲食店をはじめ、移動販売のワゴンなどでも
お手軽にケバブを食べられるようになり、日本の食文化に定着しつつありますよね。
しかしドネルケバブが日本人の味覚にマッチしていたというのが理由なのでしょうか、
これ以外の食べ方はまだあまり浸透していませんよね。
ケバブ本来の意味合いも、意外と知られていなかったりします。
日本は島国ですので、何においてもどうしても保守的になるきらいがあります。
もっと世界の食文化に対してオープンになれば
裾野が広がるのに…と思ってしまいますが、
こんなところで嘆いていても仕方がありませんね。
今回はせっかくこうしてケバブ本来の意味や食べ方を知ったわけですから、
これを機にどんどん世界各国の名物料理にチャレンジするのも悪くありません。
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